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一流の経理になる!

一流の経理になる! | 第0回 経理という職業の魅力について

目次

Last Updated on 2025年8月31日 by ロジメイト編集部

はじめに

日々の業務に追われる中で、ふと考えたことはないでしょうか?「この仕事の先には何があるのだろう」「もっと経理のスペシャリストになりたい」「経営により深く関わりたい」——そんな想いを抱いている方も多いのではないでしょうか。

実際に経理を経験された方なら、この仕事の奥深さや難しさを身をもって感じていることでしょう。単純に帳簿をつけるだけではなく、会計基準の理解、税務知識、システム運用、そして経営陣とのコミュニケーションまで、求められるスキルは多岐にわたります。

この連載「一流の経理になる!」では、経理経験者の皆さんが次のステージに進むために必要な知識やスキル、考え方を解説していきます。第0回では、皆さんのモチベーションを引き出すため、経理職の魅力について解説したいと思います。
日々の業務で感じる疑問や課題を解決し、真の経理プロフェッショナルを目指しましょう!!

ロジメイトくん

一流の経理となる道のりは、辛く険しいものかと思いますが、一緒に頑張っていければ幸いです!!

経理という職業の魅力について

経理という職業の魅力について、以下の画像にまとめました。個別に説明していきます。

①どんな会社でも必要とされる

経理職は、どのような企業にも必要不可欠な職種として、他の職種と比べて圧倒的に高い安定性を誇っています。景気が好況でも不況でも、企業が存続する限り必ず必要とされる機能であるため、リストラの対象になりにくく、雇用の安定性が保たれています。また、簿記や会計の基本原則は業界を問わず共通しており、製造業からIT企業、医療機関まで、あらゆる分野で同じスキルを活用することができます。

この汎用性の高さは、転職時に大きなアドバンテージとなります。業界を変えたい場合でも、企業規模を変えたい場合でも、経理の専門知識があれば選択肢が豊富にあります。中小企業での幅広い業務経験を活かして大企業の専門部署に転職することも、逆に大企業での高度な専門経験を中小企業で総合的に活用することも可能です。

例えば、SanSan株式会社が行った調査によると、『経理担当者の半数以上が経理部門の人手不足を感じており、うち9割弱が深刻な状況と回答』とされており、
また、株式会社MS-Japanの調査によると、『MS-Japanが展開する転職エージェントサービス「MS Agent」の2021年~2023年(見込み)のデータを比較すると、経理・財務の経験者、希望者共に前年比+140%以上、前々年比+190%以上と右肩上がり』という結果も出ており、経理人材は転職市場において枯渇しているといえるため、しっかり仕事のできる経理であれば、引く手あまたでしょう。

さらに、一般企業から会計事務所への転職、民間企業から公的機関への転職など、働く環境を大きく変えることもできるため、ライフスタイルの変化に合わせてキャリアを柔軟に調整できるのも経理職の大きな魅力といえるでしょう。

ロジメイトくん

経理を必要としない会社などありません!!

②段階的なスキルアップおよび客観的なスキル評価が可能

経理職の大きな魅力の一つは、専門性を客観的に評価・証明できる資格制度が充実していることです。例えば、日商簿記検定は年間約50万人が受験する国内最大級の会計資格で、1級から3級まで段階的にスキルレベルを示すことができます。また、税理士や公認会計士といった国家資格は、より高度な専門知識を有する証明となり、社会的な信頼性も非常に高いものとなります。

これらの資格は単なる知識の証明にとどまらず、例えば、会社内での昇給・昇進の根拠として実際に機能することが多いです。多くの企業では資格取得者に対して資格手当を支給したり、昇進の条件として特定の資格取得を求めたりしています。また、転職市場においても、これらの資格は応募者のスキルを客観的に判断する重要な指標として活用され、その点でも潰しが効くといえるでしょう。

このように、経理職は努力した分だけ確実にスキルが可視化され、それが直接的にキャリアや収入向上につながる仕組みが整っているのです。

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経理は着実にスキルアップすることが可能です!

そして、その環境も充実しています!!

経営の中核に関わる重要性

経理職の大きな魅力の一つは、企業経営の中核に深く関わることができる重要なポジションであることです。経理担当者が作成する財務諸表は、会社の健康状態を示す重要な診断書として機能し、経営陣の戦略的意思決定に直結する重要な情報源となります。月次決算や年次決算を通じて、売上動向、コスト構造、収益性などを数値で明確に示すことで、経営者が次の一手を打つための判断材料を提供する責任ある役割を担っています。

また、予算管理業務では、来年度の事業計画や投資計画の策定に積極的に参画し、予算と実績の差異分析を通じて経営課題を発見・報告することで、会社の方向性を左右する重要な提言を行うことができます。このような業務の性質上、経理担当者は経営陣と定期的に直接コミュニケーションを取る機会が多く、一般的な事務職では得られない経営者視点を身につけることができます。

自分が作成した資料が役員会議で議論され、それが実際の経営判断につながっていく過程を目の当たりにできることは、経理職ならではの大きなやりがいといえるでしょう。会社の未来を数字で支える重要な役割を果たしていることを実感できる職種なのです。

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会社の数字を扱うということは、経営に関与するということと同義ですね!

④高い年収水準

経理職は、その専門性の高さから比較的安定した収入水準を維持している職種です。ジャスネットコミュニケーションズ株式会社の調査によると、経理職の平均年収は529万円となっており、日本の平均年収460万円を上回る水準にあります。また、株式会社日経HRの調査では、人員数5,000人を超える大企業における経理職の平均年収は700万円を超えています。
これは、上述の通り、簿記や会計といった専門知識が必要とされることや、企業経営において欠かせない重要な役割を担っていることが要因として挙げられます。

さらに、経理職は経験年数や保有資格によって着実に年収アップが期待できる職種でもあります。上述の通り、日商簿記検定や税理士資格などの取得により資格手当が支給されるほか、管理職への昇進により年収600万円以上を目指すことも可能です。

また、上場企業や外資系企業への転職、IPO準備企業への転職により、年収2,000万円+ストックオプションといった、さらに高い年収水準を実現することもできるため、努力次第で大きな収入が見込める魅力的な職種といえるでしょう。

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経理はいわば専門職なので、高い年収をいただくことが可能です!
さらに、その先の夢を追うこともできます!!

⑤ワークライフバランスが実現しやすい

経理職は、他の職種と比較してワークライフバランスを取りやすい環境が整っている職種です。職種の性質上、月次決算、四半期決算、年次決算という明確な業務サイクルが存在することで、年間を通じて業務の繁閑期が予測しやすく、計画的な働き方ができます。決算期前後などでは確かに忙しくなりますが、その時期が事前に分かっているため、プライベートな予定も立てやすく、突発的な残業に振り回されることが少ないのが大きなメリットです。

さらに、経理業務の多くがパソコン上で完結するため、リモートワークとの親和性が非常に高い職種でもあります。会計ソフトでの仕訳入力、財務諸表の作成、予算管理、税務申告書の作成など、核となる業務はインターネット環境さえあれば場所を選ばずに行うことが可能です。

このように、決められたサイクルに基づく規則正しい業務進行と、場所に縛られない柔軟な働き方の両方が可能な経理職は、育児などの家庭との両立を重視する方や、効率的な働き方を求める方にとって理想的な環境を提供できる職種なのです。

ロジメイトくん

私の友人の経理・会計専門職の方も、産休や育休をとっている方がとても多いです!

経理に求められるスキルの全体像

この連載は、以下のロードマップの解説を中心に進めていきたいと考えています。

以下のロードマップは、それぞれの分野からどのようなことができれば良いか、イメージ感を図示しております。詳細については、各分野の記事にてお話しできればと思っております。

ロジメイトくん

身に着けるべきことは多いですが、頑張っていきましょう!!

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この記事の執筆者

西川隆将

西川 隆将

公認会計士
2015年に北海道大学在学中に公認会計士試験に合格。大学卒業後、EY新日本有限責任監査法人での監査業務を経て、株式会社BearTail(現TOKIUM)にて事業会社での実務経験を積む。その後、PwC税理士法人で税務業務に従事し、公認会計士として登録。2025年7月に「ロジメイト」を立ち上げ、監査・事業の各領域での豊富な経験を活かしたサービスを提供している。北海道帯広市出身。

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